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「IoTを成功させるためのポイントと次のアクションにつながる『可視化』とは」開催レポート


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2018年6月22日、『IoTを成功させるためのポイントと次のアクションにつながる「可視化」とは』と題し、ウイングアーク1st社との共同セミナーを開催いたしましたので、その模様をお伝えします。

第一部:デジタルトランスフォーメーションに向けたはじめの一歩

〜データの統合から可視化・分析まで〜
登壇者:株式会社ウフル IoTイノベーションセンター所長 八子知礼

デジタルトランスフォーメーション、IoTの現状に関する具体的な内容に先立ち、八子より今の時代のデジタル化、考え方のスタンス、認識すべきIoTデータの特徴といった、IoTについて語るにあたっての前提からセミナーが始まりました。

株式会社ウフル IoTイノベーションセンター所長 八子知礼

今の時代のデジタル化とは

「従来のデジタル化は”Digitize”、つまり電子メールやインターネットショッピングなど、手段や媒体がインターネットに乗っかり、これまでアナログだった手段がデジタル化されることを指していました。一方で現代におけるデジタル化は”Digitalize”、デジタルのテクノロジーを活用することでバリューチェーン全体をデジタル化し、ビジネスモデルまでも変えてしまう、また予測不可能な現場オペレーションをデジタル化で再現してシミュレーションできるようにしてしまう、そういった領域までの広がりを持っております。」と、変遷を遂げた”デジタル化”という言葉について語りました。

IoT時代のデジタルコンセプト Digital Twin

デジタル化へ対応すべき時代における考え方について、「リアルとデジタルとをつなぐIoTとAI、この”Digital Twin”という組み合わせを活用する、つまりIoTで以下にデータを収集し、AIで最適化して活用するか、という視点を持つことが重要です。また、バリューチェーン全体を俯瞰し、データオリエンテッドになっていない部分は無いか、リアルタイムな意思決定ができていないか、と現状のプロセスについて整理することがスタート地点であり、ほとんどの会社ができていないことです。」と語り、「目先のプロセス改善のみに力を注ぐ時代は終わり、これからはバリューチェーン全体から俯瞰し、プロセスの前後関係も見据え、プロセス自体を全く変えてしまう、またはプロセス自体をなくしてしまう、そんな考え方を持つべきです。」と続けました。

最近のIoTに関する動きに関して、「プロセス全体の改善、やり方そのものを変えてしまうことに対して貪欲に動き出す企業が増えてきており、インダストリアルプラットフォームが様々な分野に広がってきています。ウフルとしても村田製作所様のNAONAや、小松製作所様のLANDLOGに携わらせていただき、重厚長大なビジネスがデータ活用を進め、IT化を進めてきています。」と語りました。

主要なデジタルプラットフォーム

IoTデータの特徴

IoTデータの特徴に関して、ボリュームの大きさ、バラバラなデータ規格、データクレンジングを必須とするノイズ発生、各データのタイムラグ、そしてインプット元であるデバイスの追加、変更の発生など、収集及び継続的な管理のためには、多くの課題があるとの説明がありました。

また、「従来、一つのリレーショナルデータベースで完結させ、管理してきた時代からNoSQLの時代となり、膨大かつ複雑なデータ管理を行いつつ、制約条件として必ずといってよいほど出てくるネットワークコストもケアして全体設計をする必要がある。そしてデータを利活用可能なプラットフォーム、つまりDMP(Data Management Platform )を形成し、そこにデータが溜まる仕組みにしていくことが重要です。」と、IoTデータの収集、管理の難しさと、DMP構築の重要性に関して言及しました。

enebularができること

IoTデータという複雑なデータを管理する必要がある環境下でのウフルのenebularの役割について、「enebularは、エッジ、ゲートウェイ、クラウド、その3階層で扱いづらいIoTデータのやり取りを担うプラットフォームであるだけでなく、ネットワークコストの最適化も行うことができます。ウイングアーク1st様との取り組みでは、enebularでデータの収集から集約までを担い、分析、可視化の部分をMotionBoardで行うという、双方の強みを活かした連携を行っています。」と語りました。

IoTを始める最初の一歩

最後に「デジタル化を見据えたビジネスモデル、つまりバリューチェーン全体のデジタライズ、データオリエンテッド・オペレーション、リアルタイムマネジメント、ビジネス創出オープンプラットフォームの実現に向けた第一歩は、データを収集して可視化することがポイントです。まずはデータを収集し、分析までを行う環境の構築こそが最初のアクションです。」と、締めくくりました。

第2部:ビジネスの今を知る!! IoTリアルタイム可視化の現状と活用事例

登壇者:ウイングアーク1st株式会社 営業・ソリューション本部 BI事業戦略担当部長/エバンジェリスト 大畠幸男

IoTリアルタイム可視化の現状に関する、ウイングアーク1st株式会社の大畠様のメルボルンへの訪問の話に始まりました。

オーストラリアで受けた衝撃

メルボルンへの訪問に関して「オーストラリアは人口で見ると日本の約1/5程しかなく、産業としても製造業の比重は非常に少ないです。しかし、BI/CRMの売上げで見ると日本とほぼ変わりません。IT産業に重きを置いているオーストラリアの方々はIoTビジネスに対するスタンスも消極的な日本とは異なり、まずはやってみよう、ダメならやめれば良い。ユーザーのエクスペリエンスが上がるのならばやらない理由はないと、前のめりの姿勢を持たれていて、日本も負けていられないと、改めて感じました。」と語りました。

リアルタイムの真意と価値

リアルタイムの可視化について、「まずはリアルタイムの可視化には2つのアプローチ、つまり”貯めて見る”集計・分析と、”今を見る”監視・モニタリング(・分析)の2つがあり、その2つを混合せずに捉えることが重要です。また、リアルタイムの可視化の良さについては、『見えれば人は自ずと知恵を出す。行動を起こす出発点は見える化。』という小松製作所の板橋さんの言葉をお借りできればと思います。見えなかったものが見えてくる、気づけるようになることで、その先へ意識が向くようになること。それこそがリアルタイム可視化の価値だと思います。」と語りました。

見えなかったものが見えてくる・気づく その先へ意識が向く

IoT化の事例

IoT導入に関して、いくつかの事例が紹介されました。

事例1:レガシー設備からのデータ取り出し その1

データの出力が難しいレガシー設備に関して、機器の画面をカメラで撮影し、画像解析でデータを取り出すことで、リアルタイム監視を実現。

レガシー設備からのデータ取り出し その1

事例2:レガシー設備からのデータ取り出し その2

事例1と同様にデータがそのまま取り出せないケースでは、配電盤から電流情報を出来るよう物理的にセンサーを組み込み、リアルタイムの可視化を実現。

操作盤の各スイッチやランプから詳細稼働情報を取得

事例3:二条城

トイレの利用状況をモニタリングすることで、整備コストの最適化や、異常検知を実施。

トイレの利用状況をモニタリングダッシュボード

事例4:オフィス

オフィスの気温、湿度、CO2濃度をモニタリングすることで、生産性が下がるCO2濃度まで上がってしまっていないかを監視。

オフィスの気温、湿度、CO2濃度をモニタリング

事例5:養豚場

豚の生育状況や、飼育小屋の環境をリアルタイムにモニタリングすることで、非効率的なプロセスを削減し、持つべき「豚との接点」を増やすことができた。

飼育小屋

上の事例の紹介の後には、「可視化で課題となるのは、最終的にどのようなデバイスで見せるか、どのようなツールを活用するか、いつ伝えるのか、という点があります。特に伝え方の部分では、埋もれてしまいがちなメールではなく”チャット”との連携の価値に着目しています。情報を整理し、知るべき情報がビジネスインフラに流れていく環境を実現していきたい。」と締めくくりました。

第3部:対談「enebular × MotionBoard 連携で実現するリアルタイム分析」

登壇者:
ウイングアーク1st株式会社 営業・ソリューション本部 BI事業戦略担当部長/エバンジェリスト 大畠幸男氏
株式会社ウフル 専務執行役員/IoTイノベーションセンター所長 八子知礼

enebular と MotionBoardの出会い

大畠様:ウフル主催のIoTパートナーコミュニティに参加した際、enebularと出会い、データの可視化部分に繋がりを感じました。その後、2017年の8月に長野県伊那市で開かれた、地域活性型ハッカソンにて、MotionBoard とenebularが開発環境を連携したことがきっかけですね。

(左)ウイングアーク1st 大畠幸男氏、(右)株式会社ウフル 八子知礼

どんなところが連携の魅力か

大畠氏:MotionBoardは可視化の製品です。データを蓄積し、分析するまでがかなり重要なポイントとなりますが、enebularと連携することにより、データを取ってくるという部分に重点を置かなくて良い、という部分が魅力かと思います。
八子:MotionBoardはわずか数時間で、最適な可視化の分析アプリケーションができるので、enebularと連携することにより大きなビジネスへの発展が見込めるのが非常に魅力的です。

可視化の容易性

大畠氏:可視化の容易性に関しては、データさえ上げることができれば、MotionBoardが短時間で画面やマッピングや作成してくれます。お客様のデータをどう見せているか、という部分に関してはノウハウがあるため可視化の柔軟性に関しては自信がありました。IoTとなるとリアルタイムで分析やフィードバックが難しかったので、enebularと連携し、現在進行系のデータを可視化できることが強みとなりました。
八子:MotionBoardは世界最速の分析およびドリルダウンが武器であると思います。その武器を最大限に活かすため、リアルタイムでデータを構築していくという連携が重要かと思います。

データソースの観点

大畠氏:MotionBoardには、アダプターという機能があります。データベースに直接繋がる・ファイルからデータを取ってくるなど、構造化データは手に入りやすいです。
IoTにチャレンジしていくと考えた際、デバイスからデータを取るなどのデータソースを作ることは我々として難しいと考えていました。なので、様々なデータベースを持っているウフルと連携していくことが大きな一歩であると思います。

今後のチャレンジ

大畠氏:物流業、小売、すべてを横串にしていく仕組みをつくりたいです。また、リアルタイムを突き詰めていくのであればファイナンシャルにもチャレンジしていきたいと考えています。

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