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今求められるカスタマーサポート【機械学習型対話・データ活用】レポート

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今求められるカスタマーサポートデジタル変革や商品・サービスのコモディティ化が進むなか、企業にはカスタマージャーニー全体を通した施策が求められています。そのなかで、大きな役割を担うのが顧客と直に接する機会の多いカスタマーサポートです。

そこで、ウフルでは2020年4月22日(水)に「今求められるカスタマーサポート【機械学習型対話・データ活用】」をオンラインで開催しました。セールスフォース・ドットコムの長井氏、BEDOREの渡辺氏、ウフルの小林の3名によるセミナーの様子をレポートします。

【セッション1】”顧客の時代”のビジネスを支えるつながるサービス
──株式会社セールスフォース・ドットコム 長井渓吾氏

CRM市場において、世界的にナンバーワンシェアを誇る株式会社セールスフォース・ドットコム。顧客接点の変革を実現するため、組織・業務を繋げるプラットフォームを提供しています。導入企業は、個人事業主から一部上場企業まで規模の幅が広いのが特徴。グローバル市場におけるリーダー企業にも採用されています。型コロナウイルスの流行を受け、現在90日間の無償ライセンスキャンペーンを開催中新型コロナウイルスの流行を受け、現在90日間の無償ライセンスキャンペーンを開催中(最新の情報はこちらからご確認ください)。この局面を乗り越えていくべく、ビジネスの支援を行っています。本セクションでは、セールスフォース・ドットコムのサービス内容、導入事例について語られました。

まず押さえておきたいのは、「企業に求められる良い顧客体験の提供を実現するには、テクノロジーを活用した部門横断的な対応が必要」という点です。企業に求められる良い顧客体験の提供を実現するには、テクノロジーを活用した部門横断的な対応が必要

調査の結果、62%が「悪い顧客体験を他者へ共有する」、72%が「良い体験を他者へ共有する」と回答。また、57%が「良い体験を提供している競合へ乗り換える」、67%が「素晴らしい体験ができる場合、より高い料金を支払う」と回答しています。また、6,700名の企業購買担当等への調査では、80%が「企業が提供する顧客体験(CX)は、製品・サービスと同等に重要」と回答。さらに、67%が「顧客が良い体験だと感じる基準が高まっていると感じる」と回答するなど、良い顧客体験の必要性の認識、「良い」とされる基準値の向上が感じられる結果が出ています。

では、より良い顧客体験の実現には、なぜ部門横断的な対応が必要となるのでしょうか。その理由は、テクノロジーの進化による顧客・企業間の接点の変化にあります。テクノロジーの進化により、両者はあらゆる形で繋がりを持てるようになりました。例として、大手アパレルショップの場合、実店舗・お客様相談室・メールマガジン・ECサイト・アプリといった接点が挙げられます。

さまざまな接点を持つ一方で、注意しておきたいのは顧客にとってどの接点もサービスの一部でしかないという点です。特定の接点だけでしか対応できない、作り込んでいないといった状態では、良い顧客体験を提供しているとはいえないでしょう。より顧客にとって良い体験を提供するためには、すべての接点が連携した対応を取る必要があります。

しかし、多くの企業が部門ごとに顧客データを保持し、必要に応じて連携するに留まっているのが現状です。その結果、クレーム対応中の顧客にマーケティングメールを送付してしまったり、一部門が担当しているキャンペーンに関する問い合わせにコンタクトセンターが回答できなかったりといったことが起きてしまうのです。こうした事態を引き起こさないためにも、顧客情報を一カ所で管理し、部門間で連携する必要があります。サービス変革にはテクノロジーの活用が重要

グローバルでは、69%が「あらゆるツールやテクノロジーを利用できる」、44%が「仕事に必要なすべての情報をひとつの画面で確認できる」と回答。しかし、日本の平均値は前者が45%、後者が26%と未だ低水準であるため、競合他社と差別化を図れる好機だといえるでしょう。

サービス部門においては、「顧客満足度向上」「離職防止」「収益向上」「コスト削減」と主に4つの課題があります。いずれも重要であるため、優先順位がつけづらいものですが、まず取り組むべきは業務改善です。これが、本セクションで伝えたい2点目のポイントです。環境が整備されると、生産性や働きやすさが向上し、従業員満足度も上がります。結果、おのずと顧客満足度の向上、離職率の低減に繋がり、最終的に収益向上、コスト削減も実現できるのです。デジタル変革は、業務改善・顧客満足度の双方を同時に向上できるものだといえます。

例として、製造業企業でSalesforceのソリューションを導入した場合について考えてみましょう。顧客の情報は、コールセンター・パーツセンター・フィールドサービス・センドバックで共有されています。顧客は、マイページにログインし、お客様ページから商品の不具合について調べ、必要に応じてbotを起動して購入履歴を確認することも可能です。問い合わせを受けたオペレーターは、チャットで即対応。社内SNSも繋がっているため、その場で先輩にヒントを求めることも可能です。問い合わせ内容は他部門に共有することで、製品・サービスの改良に繋げることもできます。

問い合わせ内容の結果、引き取り修理が必要となった場合は、新規作業依頼リストに加えられた内容から事前に社員がスキルに見合うかどうかを確認し、引き受けられるかどうかを判断。各担当者による情報共有はスマートフォンのみで行え、進捗も都度確認できます。また、顧客にも可視化することで透明性の高い対応が可能となるのです。事例

業態にとって必要となる連携は異なります。コンタクトセンターと店舗との連携、コンタクトセンターと営業の連携も考えられるでしょう。「顧客の時代」において、より良い顧客体験を提供するため、まずできることから始めることが大切です。

【セッション2】Salesforce LiveAgentに連携した機械学習型対話エンジンBEDOREの活用事例
──株式会社BEDORE 渡辺博司氏

2012年に創業した株式会社 PKSHA Technologyは、動画解析、予測モデル、顧客分類といった幅広いアルゴリズムソリューションを提供している会社です。このPKSHA Technologyの自然言語処理部門を子会社化させたのが、本セクションを担当する株式会社BEDOREです。アルゴリズムライセンスビジネスを展開

BEDOREのプロダクトは、「BEDORE Conversation」「BEDORE Voice」「BEDORE NLP module」の3種。このうち、本セクションでは「BEDOR Conversation」が取り上げられました。

「BEDORE Conversation」は、高度な対話性能を持った対話エンジンです。顧客の話す言葉を理解し、もっとも適切な回答を返せる点が特徴。ひとつの質問に対し、言語を分解し、それぞれについて名詞・目的語、形容詞・動詞といった判断を下し、登録されているFAQデータから近しいものを判断、回答します。業種に偏りはなく、B2Cビジネスモデルで多くの顧客がいる企業で積極的に導入されています。

導入理由として主に挙げられるのは、以下の4つです。

・エンタープライズを中心とした利用実績の多さ
・高度かつ柔軟な対話性能
・運用性:ITスキルの高くない人でも使える
・接続性・インテグレーション:LINEやビジネスチャット、基幹系システムに接続可BEDOREが選ばれる理由

現在、CRMと有人チャット、高性能botの連携が必要とされる背景には、コロナ禍におけるチャットボットやコンタクトセンターのニーズ増加があります。チャットボットのニーズ増加事例には、WHOがWhatsApp上に用意した新型コロナウイルスに関するチャットボット窓口、MicrosoftによるWeb検索上で利用できるチャットボットが挙げられます。いずれも、24時間いつでも新型コロナウイルスに関する情報を得られる仕組みです。24時間いつでも新型コロナウイルスに関する情報を得られる仕組み

このように、botによる対応の品質が向上する一方で、オペレーターが対応するコンタクトセンターの需要も増加しています。流行初期段階では旅行会社や航空会社への問い合わせが急増し、その後、銀行やクレジットカード会社、Googleストア等においても放棄呼や待機時間が大幅に増加しているのが現状です。

東京都によるフローチャート上にも電話相談のルートが用意されているほか、感染が拡大する状況下において優先的に稼働すべき領域にコンタクトセンターが含まれています。しかし、コンタクトセンターを従来のままコールセンターで運営する場合、クラスター化するリスクが非常に高い点が課題とされています。コンタクトセンターをリモート化し、オペレーターの在宅勤務を推進する必要があるのです。急増する問い合わせに対して高品質な対応を提供するために

問い合わせへの対応には、FAQやナレッジといった1方向のコミュニケーションとオペレーターによる電話等による対応があります。前者は同時に複数人に対し低コストで情報提供できる点が強みであり、後者は個々の疑問に対して適切かつ丁寧な回答を提供できる点が強みです。これらの長所を併せ持つのが機械学習対話エンジンです。

現在、問い合わせ業務では、Googleによる造語「マイクロモーメント」がトレンドになっています。マイクロモーメントとは、明確なニーズを満たすためにオンラインに接続する行為を指します。ポイントは「Be There」「Be Useful」「Be Quick」の3要素。Be ThereはWebページやLINE、電話といった顧客の利用動線上で利用できること、Be Usefulは顧客がふだん使っている言葉遣いのままbotが適切に対応できる利便性、Be Quickは複雑な悩みであってもbotや有人オペレーターにより適切に対応できることを意味しています。このマイクロモーメントを実現するために、CRMと有人チャット、botの連携が必要なのです。

BEDOREでは、まずbotで問い合わせに対応。botでの対応では不十分であった場合、そのままオペレーターに接続できます。オペレーターは画面上でやり取りの引継ぎができ、顧客が質問を入力する様子をリアルタイムで閲覧可能。入力中に質問内容の予測、回答の用意が行えます。Web上だけではなく、LINE上でも利用できるほか、Salesforceとも繋げられる点が特徴です。

今後、ますますデジタル上の情報流通量が増えていくものと考えられます。問い合わせもデジタル上で行えるようになっていく必要があるといえるでしょう。こういった変化はユーザーの利便性向上だけではなく、内容を分析できるといった点において企業にもメリットがあるといえます。顧客との関係性を改善できる機会が増えた結果、自社ブランド力の強化、口コミの発生といったより良い未来に繋げていくことができるのです。

【セッション3】マルチクラウドによるカスタマーサポートのデジタルトランスフォーメーション
──株式会社ウフル 小林洋介

コンタクトセンターの現状について調査した、いくつかのデータがあります。ひとつ目は、製品・サービスのコモディティ化の実感値の増加、製品・サービスで差別化する難度を感じる企業の増加です。およそ75%がコモディティ化からの脱却、差別化が困難だと回答しています。
コンタクトセンターの現状

ふたつ目は、顧客接点の把握度合です。多くの会社が、自社とのやり取りに力を入れていることがわかる結果となりました。一方で、自社との接点以外での顧客の生活や業務実態に関しては、「そう思う」と「ややそう思う」を合わせておよそ30%。自社との接点における結果と比べ、半減する形となりました。デジタルトランスフォーメーションの時代において、顧客接点を見直す必要があるといえるでしょう。

三つ目は、アフターサービスにおける顧客接点の設計についてです。十分に設計できていると回答した企業は30%と、低い結果が出ています。製品・サービスのみでの差別化が困難な今、アフターサービスも含めて価値として顧客に提供する必要があるといえます。また、優れた製品ではなく、顧客ニーズを捉えた製品であることも重要です。

デジタルトランスフォーメーションの時代における、コンタクトセンターが目指す像のポイントは、以下の3点です。

・顧客が利用しやすい適切なコミュニケーションチャネルの用意
・顧客にとって重要かつ新しい情報の積極的共有
・顧客が好きなときに必要な情報にアクセスできる環境事例

これらを踏まえた事例のひとつが、あるコインランドリーフランチャイズです。このコインランドリーフランチャイズのコンタクトセンターでは、従来行っていた開業・経営支援やオーナー・顧客コンタクトセンター、修理やメンテナンスといった業務に加え、オーナーに対する店舗パフォーマンスのレポートの共有、顧客に向けたランドリーの空き情報の共有も実施。集客に繋げられ、CRMをきちんと回していく取り組みを行っています。こうした取り組みは、ファシリティマネジメントを必要とする他業種への応用が可能です。コンタクトセンターのDX

コンタクトセンターのデジタルトランスフォーメーションのポイントは3つ。ひとつ目はコンタクトセンターと他部門・顧客とのコミュニケーション間にある谷間を、データを繋げることで埋めること。ふたつ目はSaaSやPaaSを活用したTime To Marketの短縮化。三つ目はPoC貧乏に陥ることのないよう、PoCの評価と出口計画を設けることです。これら3点を抑えておくことが、今後の取り組みにおいて重要であるといえるでしょう。

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