【最新のサッカー×マーケティング】JリーグからFIFAクラブワールドカップに挑戦

Nihei
鹿島アントラーズ

2020年の東京オリンピックが近づき、各スポーツが様々な分野との連携を進めていますが、その中でもIT分野は多くのスポーツで活用されつつあります。
すでに、私たち観客をワクワクさせてくれるようなものも多く考えられていますが、まだまだ様々なビジネスチャンスが広がっていることも確かです。

そして今週12月8日から日本でFIFAクラブワールドカップ2016が開催されますが、サッカーにおけるITの活用も近年急速に進んでいます。
先週末12月3日に行われたJリーグチャンピオンシップの決勝では、浦和レッズに勝利した鹿島アントラーズが見事Jリーグ年間王者に輝き、クラブワールドカップに出場することになったのですが、そのJリーグにおいても、ITによる様々な「革命」が起こっています。

今回は、いくつかの例を紹介しながら、今後どのような「革命」が起こっていくのか考えていきたいと思います。

サッカー×ITの時代へ

ガンバ大阪スタジアム 引用元:【公式】ガンバ大阪

Jリーグのガンバ大阪は、ホームスタジアムを今シーズンからサッカー専用のスタジアムとして新しくし、他のチームも次々と新スタジアムの建設を検討しています。

なぜ今、スタジアムの建設ラッシュとなっているのでしょうか。それには大きく分けて二つの理由があります。
一つは、今シーズンから明治安田生命が「Jリーグタイトルパートナー」となり、それぞれのチーム、そしてスタジアムを地域のコミュニティの中心にしようという構想を掲げていることです。このパートナー契約に関しては、後ほど詳しくお話します。
二つ目は、2014年にヨーロッパへスタジアム視察団を派遣したことや、UEFA(ヨーロッパサッカー連盟)が今年「良質なスタジアム建設の手引き」を発表したことなど、海外の影響が要因となっています。これにより、より良いスタジアムの建設構想が持ち上がりました。

こうした背景によりスタジアム建設ラッシュとなっている今、話題となっているのが、NTTなどが挑戦するICT(Information and Communication Technology/情報通信技術)やIoTを活用した「スマートスタジアム」です。
Wi-Fi環境の整備やそこから得られるビッグデータの活用によるマーケティング、センサーやカメラを利用した効率的なスタジアムの点検やシステム管理、観客や警備員といった人の動きの効率化など、その活用方法は無限大です。

その中でも、ビッグデータの活用は注目を集めています。Wi-Fi提供による観客情報の分析はもちろん、スタジアム内の食べ物やグッズなどの注文も客席から行えるようにすることで、観客の嗜好や需要を分析します。そのビッグデータを活かしてチーム内だけでなく、地元の企業とも連携することで地域全体の活性化につなげることがJリーグの構想としてあります。

チームを一つの企業としてマーケティングを考える

Jリーグでとりわけ今季に改革が進んだことには、先程お話した明治安田生命の「Jリーグタイトルパートナー」契約が大きく寄与しています。

明治安田生命Jリーグ引用元:【公式】明治安田生命

これは企業が一つのチームのスポンサーになるのではなく、Jリーグ全体を盛り上げるためにサポートしていくパートナーシップです。この契約締結により、明治安田生命がサッカー教室や各種イベントの開催、チームスポンサー企業同士のリレーションシップの構築・強化に尽力することで、これまで進んでいなかったチーム同士やスポンサー企業同士の横のつながりが生まれ、様々なイベントや協力関係の構築が活発になっています。また、明治安田生命の支社は全国にあり、それぞれの地域社会とJリーグチームとの架け橋の役割も果たしています。

こうしたサポートがあることで安定してプロリーグを運営でき、マーケティングなど各チームを盛り上げるための重要な分野に注力しやすくなったように見受けられます。
サッカーチームのマーケティングというと、どんなものか想像しにくいかもしれませんが、チームを「企業」として考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。
例えば、企業の業績が芳しくないと経営陣が変わるように、チームの成績が悪いと監督が交代します。企業において顧客獲得のために自社ブランディングの施策を考えるように、サッカーチームでもファンやスポンサー獲得に向けて、チームの認知度アップのための企業・自治体とのタイアップやサポーターとの交流イベントなど、そのチームのブランディングに試行錯誤しています。
そしてビッグデータを集積することで、サポーターの傾向を分析し、グッズ販売やイベント・キャンペーンなどの施策を考え、チームへのロイヤリティにつなげることができます。

また、一社では難しい事業も他社と連携することで成功するように、サッカー界以外の企業や団体と協力することでチームとして前進することもできます。
最近では海外において、選手のスカウトをソーシャルメディアで行うサービスなども出てきたり、サッカーゲーム「Football Manager」における選手や監督のデータをチーム運営に活かす動きも見られます。これは日本のJリーグでも活用できるのではないでしょうか。こうした試みを取り入れていけば、Jリーグを日本のサッカーリーグとしてだけでなく、グローバルな市場でも運営していくことが可能になります。

ソーシャルメディアを活用したマーケティング

これまでお話したスタジアムや交流イベントなどリアルでのマーケティングも重要ですが、SNSを活用したソーシャルメディアマーケティンの重要性も高まっています。
今年の4月には日本プロスポーツ界初と言われるSNSを活用したイベントも行われました。それが、Instagramと横浜F・マリノスがコラボした#エンプティー(empty)プロジェクトです。


試合前の観客のいないスタジアムやロッカールームなど、通常撮影できないような写真を多くのインスタグラマーに撮影・投稿してもらうという取り組みで、このイベントに合わせてInstagram共同創業者でCEOであるケビン・シストロム氏も来日しました。

このイベントで横浜F・マリノスは、投稿してくれたインスタグラマーが抱える何千・何万人ものフォロワーに対して、横浜F・マリノスの存在をアピールすることができました。
メディアでも取り上げられ、横浜F・マリノスのファンだけではなく、あまりサッカーに興味を持たなかった層に向けてもチームの存在を効果的にアピールすることができたことは、マーケティングとして大きな成果と言えるのではないでしょうか。

これはあくまで一例ですが、サッカー界、ひいてはスポーツ界全体における、SNSを活用したマーケティングの重要性・可能性がうかがえる良い実例ではないかと思います。

様々なスポーツで応用し東京オリンピックにつなげる

今回はサッカーについてお話しましたが、これはサッカーに限った話ではありません。他のスポーツにも応用できる考え方なのです。2020年の東京オリンピックが迫る中、サッカーで活用されているIT技術やマーケティングの取り組みを、他のスポーツでも積極的に活かしていくことが重要となってくるのではないでしょうか。

東京オリンピック2020 引用元:【公式】東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会


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Top image :引用元|【公式】鹿島アントラーズ

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Nihei

ウフルのインターン生。普段はウフルのマーケティングを担当。アイルランドに行った際にその文化に魅せられてしまった。コーヒーとビールが大好き。そして新しいモノ好きで、気になったものはすぐに衝動買いしてしまう。旬のトピックが好きなので、最新の情報を随時お伝えしていきます。
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