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すべてがつながるIoT時代の共創のあり方 – Developers Summit 2016 Summerレポート

2016年7月29日に行われたDevelopers Summit 2016 Summer(通称デブサミ)にて当社IoTイノベーションセンターの八子知礼が「すべてがつながるIoT時代の共創のあり方」と題し登壇しました。こちらはそのレポートになります。
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IoTとは

IoTはモノからデータ、データからプロセス、プロセスからヒトへとすべてが繋がる世界です。さらに言えば、繋がっていないすべてをつなぐのがIoTでもあります。数エクサバイトもの膨大なデータが上がってきても、一般的なIoTビジネスではそのうちの5%しか活用されていません。
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―IoTの取り組みとして三菱重工様での風車モニタリングの事例をご紹介―

風力発電の状態をモニタリングしています。風車にセンサーを設置して、振動をモニタリングし、風車の状態をチェックしています。風車がヘタっていないか、風に対して誤差のない範囲で風車が回っているのか、設計段階で想定したものとどのくらいギャップがあるのかを測定してメンテナンスしています。そして、上がってきたデータを現場の作業員までフィードバックする取組みを紹介。
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デジタル化するとあらゆる境目が無くなる

デジタル化とは、つながって境目がなくなっていくことと言えます。 企業と個人、リアルとバーチャル、人間とロボット、ハードとソフト等など、様々なヒトやモノをつなげていきます。業界の境目がなくなり、ITビジネスは流動的になってきています。隣接市場や競合する業界、商材を意識した視点が重要になり、どのような繋がりを創るかが極めて重要です。
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IoTビジネス推進・検討・協業上の課題

IoTビジネスを推進する上では課題が多くあります。まず、どのようなビジネスモデルが成功するのか分からなかったり、協業先はどこが良いのかなど、ビジネスを検討する以前での課題があります。

IoTはモノだけでなく、サービスも売ることになりますが、モノは売れてもサービスはなかなか販売しづらい事があります。また、現状のIoTは構造化、標準化がほとんどできておらず、企業においても情報収集目的の人たちが多いのが実情です。
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何よりIoTでは従来型の開発やシステムの考え方が通用しません。デバイスの数が圧倒的に多かったり、設置環境や通信環境が良くない、分散したデータで届いたり、そもそもデータが欠損していることもあります。代表的な課題として以下を上げました。

1. POC(コンセプト検証)から商用化に結びつけるのが困難

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POCプロジェクトは部門予算で立ち上げられるものの、商用化は事業部または全社的に取り組む必要があるため、いきなりハードルが上がります。

2. データ収集に関するトラブル

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IoTでのデータ収集は数百bpsと低速の無線通信でたくさんのデバイスから数十項目のデータを収集します。すべてのデータを高いサンプリング周波数で取得し、ワイヤレスでクラウドにあげるのはノウハウが必要となります。

3. IoT実現の上で必要となるアーキテクチャ

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ローカルとセンサーネットワークをつなぐIoTにはクラウドとオンプレミス側があります。クラウド側では業界別サービスやコンテンツ、アプリケーション、プラットフォームのレイヤーに分かれます。業界別に求められるサービスやコンテンツが異なるので、IoTのことだけでなく業界知識も求められます。

オンプレミス側はネットワーク、エッジコンピューティングゲートウェイ、ローカルネットワーク、デバイス/センサーに分かれます。オンプレミス側は組み込み系のエンジニアであればわかるものの、クラウドに関わっているWeb系エンジニアはセンサーなどの知識が不足することがあります。

IoTビジネスで勝つために

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ウフルでは日本のIoTビジネスで勝つための5つの提言「DeCIDE」を掲げています。DeCIDEとは、

– Decide
データを活用するなら、早く意思決定して早く着手すること
– Collaboration
他社との協業で大きな取り組みを目指すこと
– Innovation
IoTの真髄はビジネスモデルの革新をすること
– Dream
日本ならではの夢のある”おもてなしサービス”を実現すること
– EcoSystem
競争力のある共通基盤形成に協力して取り組むこと

IoTは一社ではできません。その場としてIoTパートナーコミュニティを作っています。協業する企業は大小様々ですが、プラットフォームフリーの原則があり、大手プラットフォーマーやすべて自社で抱えてしまう大手SIerは加入資格を持ちません。ビジネスを進めていく上で企業間の温度感が合うことも重要で、意思決定が速くスピーディーに検討推進できること、突出した技術顧客を持つことを重要視しています。

我々のIoTへの取り組みはIoTをパーツごとで提供することも、一気通貫で提供することも可能です。IoT全体だけを行っている会社では、欲しい部分だけを請け負うことはできません。
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すべてがつながる時代の5つの共創のポイントとして、

– 様々なモノごとの項目を意識しない。またはつないで問題を解決する。
– 自分だけ、自社だけで取り組まない。他者・他社と一緒に進める。
– 競合となる企業であっても「競争」するのではなく、「共創」する。
– 小さな課題からスケールしておおきな社会課題を解決することをねらう。
– 生産性を向上させるのではなく新しいこと、イノベーションをねらう。

にあると考えています。

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