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営業の業務効率向上を図り、情報共有の手間削減・リアルタイム性を実現-Salesforce Sales Cloud導入

(写真左より)
L&A事業部FA営業部 課長 上杉 隼人 氏
L&A事業部FA営業部 係長 横山 良太 氏


1935年、京都で創業した村田機械株式会社。手掛けている事業はL&A事業、クリーンFA事業、工作機械事業、情報機器事業、繊維機械事業の5つに分けられ、今回お話を伺ったL&A事業部は物流センターや生産工場に納入する保管・搬送システムを扱っています。顧客情報の管理を効率化するため、Salesforce Sales Cloudの導入をウフルに依頼しました。

■ 営業の業務効率向上のため、システム導入を検討
3年前はSalesforceの存在も知らなかったと語る上杉氏。Sales Cloudの導入に至った背景には、社内で始まった営業職の業務改善の動きがあったといいます。さらには、コロナ禍によりリモートワークの導入が進むなど、社会の変化も業務改善の動きを後押ししました。

数ある課題のうち、優先して解決すべきは営業活動の効率的な情報共有でした。L&A事業部の営業職の人数が増えたこと、リモートワークが進んだことを背景に、個々の仕事が見えづらい環境になり、上司も部下も不安を抱えていたといいます。この状況を改善し、更なる営業力強化を行い、売上拡大へ繋げたいと考えていました。

「週末に1週間分の活動内容をExcelに入力していましたが、業務時間外を費やしての報告は時代にも合っていませんし、リアルタイム性にも欠けます。適切なタイミングで登録し共有できる方法にシフトしたいと考えていました」(上杉氏)

Sales Cloudを知ったのは、工作機械事業部がSalesforce Lightning Platformを脱Excelのために導入したと聞いたことがきっかけでした。

「また別の繊維機械事業部では異なるCRMを導入していまして、両事業部から実際の使い勝手を聞きつつ、機能面やコスト面、構築イメージを比較しました。シェアが高く汎用的に使われている実績があること、同業種への導入実績もあったことから、Salesforceの導入を決定。スクラッチで作っていた既存のシステムとの連携にも対応してもらえそうだったことも決め手になりました」(上杉氏)

事業部の個性を伸ばすことに重きが置かれ、各事業部が最適化を考えていく社風を持つ村田機械。そのため、導入システムも事業部ごとに異なるといいます。

「各事業部が部分最適化を進められる柔軟性があるのが弊社の特徴。対象となる顧客が事業部により異なるため、導入システムを統一するメリットを互いに見出せないという事情もあります」(横山氏)

「チームスタイルの営業を行うL&A事業部であれば、情報共有によるチーム連携や意思の統一に強みを持つSalesforceの価値を、すでに導入している工作機械事業部以上に実感できると判断しました」(上杉氏)

■ 希望するコスト・ペースに合致したことが選定理由
ベンダー選びの条件は、コストとL&A事業部の希望するペースで進められるかどうかでした。そこでSalesforce社に条件に合うベンダーの紹介を求めたところ、紹介されたのがウフルでした。

計画は3段階に分けられ、3年ほどかけて進めていく進行を希望、必要な機能をじっくり検討し、現場のフィードバックをもとに改善を重ねながら段階的に進めたいと考えていました。フェーズ1で名刺情報や顧客情報のデジタル化、フェーズ2では営業の実績情報を営業活動と紐づけることを目指しました。

「これまで実績情報は既存システム、営業活動はExcelファイルと別に見ていましたが、既存システムとSalesforceを連携し、システムの強みを活かせるようにしたいという思いがありました」(上杉氏)

フェーズ3では、他部署や他システムとの連携を目指します。これまでは他部署が管轄している業務情報を得る必要が生じた際、その部署のシステムにアクセスしなければなりませんでした。横の連携がスムーズにできることで、業務改善に繋げられるのではないかという期待感があったといいます。

■ 業務効率向上の実感が活用を後押し
3つのフェーズのうち、現在は1、2までが完了。ウフルの対応について、横山氏は専門用語への対応を挙げます。

「物流システムを扱っている都合上、我々にはさまざまなお客様がいらっしゃいます。そのため、世の中と弊社とでは言葉の使い方が異なる部分が多々あったかと思うのですが、ウフルさんには弊社独自の専門用語を理解してもらい、システムを構築してもらいました。また、営業活動以外のPRやトラブル対応の活動もExcelで管理していたのですが、これらもスムーズにSalesforceへ移行できるようにしていただき、情報が見やすくなりました」(横山氏)

導入にあたり、上杉氏は「上層部も営業社員も互いに成長するための導入」をコンセプトに掲げていたといいます。

「トップダウンでのシステム導入では活用されなくなってしまう恐れがあるため、私のような中堅層がボトムアップに近い形で上に要望を伝えながら採用していく方法を採りました。それが功を奏したのだと思います」(上杉氏)

「導入への感情は意外と若手のほうがネガティブでした。やることが増えるのではないかという懸念があったためです。そのため、使い勝手が良くなることを説明し、今ではメリットを感じてもらっています。例えば、弊社側に複数の担当者がいて、顧客の担当窓口は1ヵ所という案件。これまでは『あの案件はどうなっていますか?』と顧客に聞かれた際、持ち帰って確認するしか術がなかったのですが、システム導入後はスマートフォンで現地確認できるようになりました。また、お客様の過去の購入履歴を簡単に確認できるようになったため、引継ぎの手間やトラブルも防止できるようになりました。」(横山氏)

システム活用のために大切なことは、いかに負担感を減らし、利便性の向上を実感できるかです。村田機械では、個人の仕事が楽になるのはもちろん、通知機能をしっかりと作りこんでチームで引き合いをフォローするなど、チームとしても効率が上がりお客様の満足に繋がっていることを実感できたことで、入力に対する面倒さが薄れ活用されるようになっていきました。Chatter(Salesforceの企業向けチャットツール)では、SNSに慣れていない世代の管理職に「既読の意味で『いいね!』ボタンを押してください」と伝え、活用を促していったといいます。

「社内への報告が1回で済むようになったのは効果が大きい。以前は自分の部下からの報告を上司へ報告することがありましたが、今は『ここを見てください』と共有できます。あとはSalesforce上に情報が集まったことで、簡単に検索ができるのも効率化に繋がっています。Excelでは検索効率が悪く、失注したときの報告書作成など履歴を追う必要が生じた際、煩雑な作業が必要でした」(横山氏)

■ 次は他部署との連携へ。今後のサポートにも期待
今後、フェーズ3の社内システム、他部署との連携に取り組み始める村田機械。すでに個別にシステムが成り立っている都合上、一度に変えることは難しく、老朽化の入れ替えタイミングでリレーションできる体制に移行していくのが理想だという。

「L&A事業部はお客様に省人化、省力化を提案している部署ですから、自社でも効率化を進めていきたいです。そのほかに今後やりたいのは、マーケティングオートメーションですね。これまでは案件が具体化してから収め切るまでを管理してきましたが、これからはその前後まで視野を広げて、案件になる前と収めたあとの顧客とのコミュニケーションに対しても力を入れていかなければと考えています。ウフルさんの対応は、今も毎週の定例会に参加してもらって感謝しています。今後も現場の意見を反映しながらプレッシャーを掛けないペースでやっていきたいと思っていますので、ご支援ください」(上杉氏)

会社概要

1935 年に西陣ジャカード機製作所として発足。創業当初から一貫して機械のオートメーション=自動化・省力化を追求してきた。現在では繊維機械、ロジスティクス&オートメーション(L&A)、クリーン FA、工作機械、情報機器の 5 つの分野に事業を展開している。近年の慢性的な人手不足や半導体需要を背景に、L&A 事業部、クリーン FA 事業部の成長が著しい。L&A 事業部では、自動倉庫や AGV などの搬送装置を組み合わせ、お客様ごとに最適なロジスティクスシステムをオーダーメイドでデザインし提案している。

【事業内容】
ロジスティクスシステム ・ FA システム ・ クリーン FA ・ 工作機械 ・シートメタル加工機 ・ 繊維機械 ・情報機器 などの製造販売

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