GXリーグ GXダッシュボードを公開

GXリーグから、参画企業の二酸化炭素排出量や、その削減目標の情報を開示する、GXダッシュボードが公開されました。

GXダッシュボード
https://dashboard.gx-league.go.jp/

 

GXダッシュボードとは

GXダッシュボードは、GXリーグ参画企業の取組状況を発信するための情報基盤です。
自社の排出削減目標の達成に向けた進捗や、サプライチェーン全体での排出削減の取組、グリーン市場創造に向けた製品・サービスの供給など、各社の取組に関する様々な情報を掲載しています。

(GXダッシュボードトップページより抜粋)

 

GXリーグは、2050年カーボンニュートラル実現と社会変革を見据えて、GXヘの挑戦を行い、現在および未来社会における持続的な成長実現を目指す企業が同様の取組を行う企業群官・学と共に協働する場とされています。2022年2月に経済産業省より発表された「GXリーグ基本構想」に基づき、2022年度には経済産業省と賛同企業が協力して始動の準備を進め、2023年度からは参画企業による本格的な活動がスタートしました。2024年1月時点で、550社以上の企業が参加しています。

非財務情報は、今後ますます企業価値を評価する上で重要な役割を果たすこととなります。二酸化炭素排出量や削減に向けての取り組みの情報は、投資判断や企業評価に活用されますし、取引の判断材料としても活用されていく情報となります。しかしながら、これらの情報は、各企業が独自のフォーマットで開示していることが多く、情報を収集して比較することが難しい状況でした。GXダッシュボードでは、排出量や削減目標、削減に向けた取り組み内容が一覧化され、統一のフォーマットで公開されていますので、比較が容易になりました。

また、GXリーグ参画企業は、GXリーグにおける排出量取引制度(GX-ETS)の対象となっています。GX-ETSは、削減目標を達成した場合には、目標以上の削減分を超過削減枠として創出し、販売することができます。一方で、削減目標を達成できなかった場合には、目標を達成した企業の超過削減枠や、J-クレジットなどの適格カーボン・クレジットを調達するか、もしくは目標未達となってしまった理由を説明する必要があります。
GX-ETSにおいて、排出量削減は義務ではなく、削減目標を達成できなくても罰則はありません。排出量を削減して目標を達成することはあくまでも各企業の自主的な取り組みであり、プレッジ&レビュー型といわれる仕組みとなっています。これはネガティブな解釈をすると、目標未達でも説明さえすればそれで構わないという仕組みになっているということです。
プレッジ&レビュー型の仕組みであるGX-ETSに実効性を持たせることも、GXダッシュボードの目的の一つとなっています。GXダッシュボードを通して、各社の排出量削減の取り組みが広く一般に公開されることで、第3者の目からの間接的な評価がされることとなり、自主的な取り組みでありつつも実効性を確保することが期待されています。

 

GXダッシュボードの閲覧方法

GXダッシュボードはGXリーグのWEBサイトから誰でも閲覧することができます。
https://dashboard.gx-league.go.jp/

閲覧にあたり、初回のみe-learningを受講する必要があります。
これは、Hard to Abateと呼ばれる排出量削減が困難な業種と、削減方法が比較的明確な業種では、排出量と削減量の数値そのものを同じ尺度で比較することは不適切であり、情報を受け取る側としても一定のリテラシーを持つ必要があるためです。
e-learningの内容は、脱炭素とトランジションに関する理解を促進するための短い動画と数問のテストがあります。内容は難しいものではなく、動画を視聴すれば容易に理解でき、数分で簡単に完了できるため、ダッシュボードの閲覧がすぐに可能になります。

 

公開対象企業と開示項目

GXリーグに参画している全ての企業の情報が、GXダッシュボードで公開されています。

多数の企業のGXに関する情報が統一されたフォーマットで公開されている先行事例としては、CDP(https://japan.cdp.net/)がありますが、CDPは、GXへの取り組み状況如何に関わらず規模の大きな企業が回答対象とされています。日本企業の場合は東証プライム上場企業に回答要請が送られ、回答した企業の情報が公開されています。

一方で、GXダッシュボードはGXリーグ参画企業全社が回答・公開対象となっていますので、企業規模の大小に関わらず、GXへ直接的/間接的に積極的に取り組んでいる(または、取り組もうという意思の強い)企業の情報が公開されているという特徴があります。

GXリーグ参画企業は、直接排出量(≒Scope 1 排出量)が、10万tCO2e以上の企業はGroup G、10万tCO2e未満の企業はGroup Xと、2グループに分けられていて、Group G企業は将来的に排出削減目標を達成すると超過削減枠を作り出し、目標未達の企業などに販売することができるようになります。そのため、Group G企業はGroup X企業よりも報告と検証の要件が厳しくなっており、GXダッシュボードでもより詳細な項目が開示されています。

開示情報には、CO2排出量実績や削減目標のほか、移行(トランジション)戦略、サプライチェーン排出の削減に向けた取り組み内容、製品・サービスを通じた市場での取り組みといった項目があります。排出量の情報と合わせて、排出削減を実現するための中長期的な計画や、削減貢献への取り組みやサービスの情報も開示されますので、表面的な排出量の多寡だけでなく、GXへの向き合いかたを総合的に見てとることができます。

情報を見たい企業を探す方法としては、業種ごとに企業一覧が表示されていますので、そこから探す方法や、直接企業名を検索する方法に加えて、排出量削減の取組内容で絞り込む方法も用意されています。トランジション戦略、サプライチェーン全体での排出削減の取組内容、製品・サービスを通じた市場での取り組みの内容を選択して、注目したい取り組みを実際に実施している企業を見つけることができます。

 

ウフルのGXリーグを通した脱炭素への取り組み

ウフルはGXリーグに参画し、参画企業の一員として自社のCO2排出量の算定・削減に取り組むのはもちろんのこと、GXリーグおよび他の参画企業と連携して、脱炭素社会の実現を後押しすべく活動しています。GXに貢献する事例の共有などを通して変革を推進するとともに、温室効果ガス排出に関する追跡・分析・報告を可視化するサービスや、日本の法律で提出が求められる各種報告書の自動出力に対応したサービスなどをはじめとした脱炭素化への課題を解決するためのソリューションを提供しています。

 

ウフルの脱炭素領域のサービス

Salesforce Net Zero Cloud 導入支援
https://uhuru.co.jp/service/lp/net-zero-cloud/

省エネ法・温対法報告 for Salesforce
https://uhuru.co.jp/service/energy-efficiency-and-global-warming/

 

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